TRELLEBORG ターカイトB HP

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TRELLEBORG

工作機械の摺動面用ベアリング

特長

防振

振動減衰

近年工作機械の振動減衰に関する関心は急速に高まっており、それはハイエンド加工を目指しての位置決め精度の向上がその基本にあります。その達成の為には、構造上の減衰法と材料に依る減衰法の二つの方法が考えられます。

ターカイトBはこの二つの課題に対する解法として注目され、その開発以来、半世紀を経て尚それを凌駕する方法を各社が模索しているのが現状と申し上げてよいと考えます。特に材料に依る減衰法として、摺動面に介在して、振動抑制を達成する機能は、金属同士の摺道では避けがたい所謂「ビビリ」の問題を解決する摺動材として、未だに高い評価を工作機械メ-カ-各社様からいただいております。

低摩擦

摩擦係数

PTFE(四フッ化エチレン)を主材料とした、ターカイトBは起動摩擦係数と動摩擦係数の差が僅少であるところに摺動材としての大きな特性があります。それにより、スティックスリップの少ないスム-スな起動と運動が可能となり、工作機械の摺動面に使用された場合、「ビビリ」の少ない機械加工を実現します。

剛性

耐磨耗特性

プラスティックの成型には大量生産に向いた射出成型と射出成型の出来ない材料を成型する押出成型及び圧縮成型に大別されます。(その他の成型法はここでは一先ず割愛します)一般的にPTFEは圧縮成型により成型されますが、この方法では充填材との不均一な混合が成型された製品の磨耗特性にも大きく影響します。
ターカイトBは特殊に設計された押し出し成型により製造され、主剤と高度な研究の結果開発された特殊充填材との均一な混合並びに溶融を実現し、磨耗特性に優れた、曲がりの少ない製品としてお客様に供給しております。

ターカイトB HPTM の機械特性表

特性 単位 ASTM検査方法 ターカイトB HPTM
比重
 理論値
 測定値
  D1457-62


3.12
3.05
引張強さ kgf/cm2 D1457-62 210
伸び率 % D1457-62 285
変形率 %





D621-59
(Modified)






25℃、140kg/cm2、24hrs
 総変形:1.4
 永久変形:0.4

260℃、42kg/cm2、24hrs
 総変形:3.0
 永久変形:2.0
曲げ強さ kgf/cm2

D790-59T


1%  ひずみ:100
5%  ひずみ:185
曲げ弾性係数(×105)     1.4
圧縮強さ kgf/cm2



D695-54




0.2%  オフセット:105
1%  ひずみ:78
5%  ひずみ:172
係数(×104)(ヤング率):1.07
硬度-ショアD     ±2
開始時:69
15秒後:63
線膨張係数 cm/cm/℃



D696-90



×10-5
25℃ ~ 95℃:11.0
150℃:11.7
200℃:13.0
260℃:15.5
熱伝導率 cal/sec.cm.℃ Cenco
Fitch
1.8×10-2
試験機 特殊高速試験器 (50m/min)

標準サイズ(mm)
0.8t×300×30,000
1.2t×300×22,000
1.5t×300×15,000
3t×300× 7,500
厚みはインチサイズの近似値です。

”摩擦の解消” ターカイトB HPTM 摺動面 リニア ベアリング

所謂エンジニアリングプラスティックは「金属に挑戦するプラスティック」ともいえます。 その代表選手に挙げられる、高分子材料は、フッ化炭素重合体です。 この高分子材料は、水にも油にも影響されない非常に優れた特性をもっており、その原子同士の結合 が強固な為に他の分子を受けつけない、即ち反発力が強い為に滑りがよいという特性を持っています。 更にこの重合体は熱に強く、耐候性に富み、更には他の材料と混合して(例えば砲金粉末)、機械的 にも強い材料を、形成することができます。 ターカイトB HPTMはフッ化炭素重合体のこの様な特性とブロンズの特性を生かして形成された 摺動面に最適なリニア・ベアリングです。

仕様

ターカイトB HPTM の使用方法

*はじめに
ターカイトB HPTMは、フッ素樹脂を主剤とした、非常に滑りのよい摺動材です。
従ってその非粘着特性は又、接着しにくいという二律背反要素を持っております。
以下に記述します。

「EXボンド」接着剤はこの点を最大限に融和させながら且つ、工作機械の摺動特性にマッチさせ優れた、二液性のエポキシ系接着剤です。

ターカイトB HPTM 専用接着剤の特性
  • EXボンドは、ターカイトB HPTM やフッ素系プラスティックを鉄、鋳、アルミニウム、銅、木、皮、ゴム等に接着する専用接着剤です。
  • 二液性エポキシ系で、フレキシビリティに富み、使用温度領域は、-55℃から+120℃の広い範囲に亘っております。
  • 室温で、アルミ同士を接着した場合、剪断力は、210kgf/c㎡以上、T型剥離は、10kgf/25mm以上に達します。

性能

  EXボンド
  主剤(A液) 硬化剤(H液)
主成分
(色)
エポキシ系
(乳白色)
アミン系
(灰緑色)
粘度 100±25Pa・s(23℃) 100±25Pa・s(23℃)
比重 1.36 1.32
混合比(重量比) 1:1
ポットライフ 50分(20℃)
キュアタイム 7時間(20℃)

ターカイトB HPTM の接着プロセス・チェックリスト


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