現地での振動測定結果を踏まえた最適防振システムのご提案
機械基礎の振動を遮断し機械の性能を向上させる
現地での振動測定結果を踏まえた最適防振システムのご提案
工場の床には、さまざまな振動が存在しています。
これらの振動が存在する床に高精度の工作機械を据付けると、
加工の品質に悪影響を及ぼす場合があります。
1.隣合わせる機械 | 機械の性能に影響 | |
2.天井走行クレーン | ||
3.フォークリフト走行 | ||
4.プレス機 | ||
5.自動車(トラックヤード、高速道路など) | ||
6.鉄道車両 |
機械設置場所の振動状況に適した防振材を用いて
周囲の床と縁切りした絶縁/独立した基礎を施工することで、
周囲から伝わる振動を効果的に低減できます。
これが、「独立防振基礎」です。
工場の床の振動を機械に伝えないために、防振材で周囲と絶縁された「独立防振基礎」を設けて機械を据付けるという手法があります。
独立防振基礎とは、防振材にて周囲の基礎から絶縁された、独立したコンクリートの塊。
このように側面にだけ防振材を埋めているケースがありますが、
これでは底から伝わる振動は防げません。
以下は必須ではありませんが、分かればお知らせください。
防振材と固有振動数 | 工作機械 | レーザー | 研削盤 | CMM |
---|---|---|---|---|
IB-50011~15Hz | 1 | 2 | 2 | 3 |
GKブロック3.5~5Hz | 2 | 1 | 1 | 1 |
スプリング2~3Hz | 4 | 3 | 2 | 1 |
防振材の外部に存在する振動が、どれだけの比率で防振材を通過して独立防振基礎に伝わっていくのかを表す数値として、「振動伝達率」という数値があります。
振動伝達率の式をグラフ化したものです。
縦軸(Y軸)= 振動伝導率 です
横軸(X軸)= 振動数比 です
振動数比=1の時、つまり実際の強制振動数と固有振動数が同じ数値になった時、
元々の振動(振幅)が一番増幅されます。
これを「共振」 と言います。
伝達率の曲線は、振動数比が「√2」(=1.4142)の時に、
防振材の種類に関わらず、必ず伝達率は「1」になります。
固有振動数11HzのIB-500を使用した場合の、5.5Hz(振動数比=0.5)、11Hz(振動数比=1)、22Hz(振動数比=2)における防振効果
防振システムの固有振動数の設定による、結果への影響
既述のように共振の発生防止、及び防振の目標値と必要な固有振動数を設定するには、現状の床に存在する振動の大きさを周波数ごとに数値で把握する必要があります。 このために、「実測値のFFT解析」が必要になります。
IB-500を使った独立基礎の防振システムの固有振動数は、独立基礎の底面に敷く防振材の仕様と、防振材に加わる面圧によって決まります。
底に敷くIB-500をすのこ状に配置して接触面積を減らし、面圧を上げる(固有振動数を低くする)こともできます。