製作図上には加工に必要な基準位置が明記されています。
複雑な形状になってきますと物理的に測定ができない仮想の位置が基準位置になる場合があります。
NCゲージは演算機能がありますので測定ができる位置を測定して、その結果より仮想の位置を演算で求める機能があります。
基準にしたい座標“A“は穴の端面であるため測定が困難です。
その理由は、面取りがあるため穴の内径に接触できません。
また面取りが無くとも、スタイラスのルビー球の赤道位置を穴の端面に接触させることは誤差があるため困難です。
心出しで基準にしたい穴の端面(斜面)の位置を点測定で測定します。
その後、適当な位置で穴の内径を測定します。現在穴の内径を測定した座標でその中心座標が演算されます。
実際に心出しとして必要な座標は点”A”です。
NCゲージは自動的に距離L分を演算しBの座標をA点までシフトする機能があります。
音声ガイダンスがありますので是非ご覧ください。
その他のNCゲージの特長は、下記ページよりご確認いただけます。
NCゲージ ソリューション自由曲面の点を測定する過程でX-Y座標を決めて、Z軸方向に垂直に移動し計測を行う場合は以下のような誤差“A”が生じます。
これはルビー球の半径が点に接触する角度で変化し誤差となります。例えばφ6のルビー球を使用している場合0~2mm程度の誤差が予想されます。
さらに、ルビー球が接触する点はタッチプローブのキャリブレーションがなされていない方向になりますので、電気的な誤差“B”(プリトラベル量といいタッチしてからタッチ信号を出力するまでに移動する距離)が生じます。
電気的な誤差はプローブの種類、スタイラスの形状により変化しますがおよそ5μm~80μmの可能性があります。
斜面や自由曲面の点を測定する場合、その面に面直に接しなければ大きな誤差が生じます。
また、接触する面の角度が異なってくるとその後も変化していき、正確に計測することができません。
NCゲージはCADデータを読み込む機能はありません。しかしながら点データのベクトルを認識する機能があります。
点測定機能のパラメータ入力設定において、測定する点の座標位置「X-Y-Z」を入力し、かつ「I-J-K」のベクトルを入力することで、斜面や自由曲面の点に対して面直に測定することができます。
「I-J-K」によりベクトルが指定されますので、その方向に適合したプローブのキャリブレーション値が自動的に補正されます。
従いまして、プログラム上では誤差“A”は0になります。電気的な誤差“B”(プリトラベル量といいタッチしてからタッチ信号を出力するまでに移動する距離)もキャリブレーション値で補正されますので、誤差は無視できるレベルになります。
斜面、自由曲面の測定したい点の座標値とベクトルを入力すると自動で計測が開始されます。
音声ガイダンスがありますので是非ご覧ください。
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NCゲージ ソリューション
円を測定するときには、3点、4点計測が多く用いられていますが、計測精度を向上させるためには測定点数を増やすことをお薦めします。
また、円形状の演算も、三次元測定機で用いられている最小二乗法を用いると、誤差の影響を受けにくくなります。
機上計測では、一般的に+/- X,Y方向の各軸に平行な方向のみで測定するため、任意の多点計測ができません。
NCゲージは、任意の方向に多点計測ができますので、とても使いやすい設定ができます。
NCゲージは高精度なプローブのキャリブレーション機能があります。
2Dの場合:リングゲージを37点測定
3Dの場合:基準球を161点測定
を実施することで、任意角度でのエラーマップ(プローブの信号遅延誤差補正量)を生成しますので、
任意の点の計測においてその誤差量を自動補正します。
また、任意角度へのアプローチは法線方向(X,Y,Z)を自動演算して進みますので、誤差を最小限にとどめます。
円を多点計測例
*8点以上を推奨します
*真円度の演算もできます
障害物を回避した計測
弧の測定
*120度以下の角度は精度が不安定になります
例えばこんな計測がティーチングで、できます!!!
円の測定点数と測定角度を入力
音声ガイダンスがありますので是非ご覧ください。
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